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2007年09月24日 女医の心得

女医界という大学同窓会雑誌が送られてきます(私は女子医大出身なので)
大先輩からのメッセージということで
最近の女医の心得や女医の服装についての記事から考えた事

この記事には
「患者さんは奇麗な着物を着る事も化粧もできずに病気と闘っているのですから、女医は口紅を塗ったりアクセサリーをつけて患者さんと接してはいけません」というメッセージがあります

はい。私も確かに化粧をすることも口紅を塗る事もなく私も医療に従事しておりますが、私の場合はただ単に化粧するという手間ひまを(さぼって)かけていないだけ、という話もあります。昔、ユニセフ親善大使でアフリカを訪問した時の黒柳徹子さんのいつもどおりの派手ドレスを見て「アフリカではあのドレスは場違い」だと非難があり、徹子さんが「いつもどおりの格好をしないほうが相手をバカにしているようでよくないと思った」とかいう主旨の返答をしたことをなぜか思い出しました。実際、女医さんの中には、きれいに(お化粧)することは最低限のマナーであり、患者さんに対してもそうして接するのが大切だと思っているひともいっぱいいるかと思います。患者さんからの立場でも疲れ切って身なりかまわない女医さんよりも、女医さんらしくふわっとピンクの頬の先生を好むということもあるかもしれませんよね。

イギリスでは、外来業務に従事するのは「コンサルタント」という日本で言うと講師以上教授助教授レベルまで含む専門トレーニングをすべて終って試験にも通り経験豊なドクターだけなのですが、外来でも(病棟でも)、コンサルタントは全員英国らしいテーラードスーツにネクタイ姿です。だだっぴろい廊下を歩いてそれぞれのコンサルタントのけっこう大きい個室まで行き、診察を受けるのですが、部屋に入るとこの立派なスーツ姿のドクターがにこやかに立ち上がり、挨拶をして握手をしてくれます。もうそれだけで緊張して痛い事を忘れてしまいそうな圧倒的な雰囲気なんですよ。そんなえらい先生に20分も話をきいてもらえるので、何の治療もなくても、満足して帰って行く場合も多くあるわけです。このイギリス風診察風景を見慣れて私は帰国直後はなるべく(握手まではしないけれども)挨拶をし、名前を名乗り、ゆっくりと満足のいく丁寧な診察にしようと心がけていましたが、半年たってそれはだんだんできなくなってきてしまいました - 予約時間は10分、予約外の緊急や緊急でない患者さんが間に入れば、そんな挨拶までもの時間が惜しい。そんなことで、やっぱりなかなかできなくて悩ましい。

最近BBCニュースを見ていたら、イギリス医師のスーツネクタイ着用ドクターの習慣を何とか変えて行こうと(今更ながら)いう動きがあるようです。

やはり、ネクタイや長袖のシャツ、そして時計やアクセサリーについたばい菌は手荒いでなかなか除去できずに、院内感染を起こしているのではないかという懸念が強くなって来ているからというのが最大の理由で、それ以外にも、動きづらさ、実用的でない、クールビズに反するから、などなどさまざまな理由もあるのでしょう。新しい動きは、ネクタイ禁止、腕時計禁止、指輪禁止、白衣は半袖のみ、という方向にいってるらしいです。この前、札幌クラーク病院で北大の先生とお話をしていたら、北大の外来では、(整形外科)医師は(教授の意向で)ネクタイ着用を義務づけられているのだそうです。これはそろそろout of dateになりつつあるかな?義務づけられて反対の声があってもおかしくない。しかし教授にそこまで権限があるところも日本らしい話ですよね。

純粋な星の王子様は大人が見かけで人を判断することを批判して、「大切なのは目にみえないこと」という名言を放ちましたが、大人の世界ではそうだからといって汚い格好をしていていいという理由にはならないのです。ジーンズにスニーカーを履き、茶髪の女医さんに診察してもらえば、彼女の言っていることを信頼できないと思うのは必須ですよね、大人というのはその外見にも責任をもたなければいけないと思うのです。そう、服装だけでなく、顔にも表情にも、そして声やいいかただって、大人というのは相手によってその場によって「ふさわしく」変えるというのがわたしはかっこいいと思います。

イギリスで英語を母国語にしていない私のようなひとに普通のスピードで話しかけてくる英国人同僚と、わざとゆっくりしゃべってくれる同僚と2パターンありました。普通のスピードで話す同僚は「(わざと)ゆっくりしゃべるのは(相手をバカにしているみたいで)失礼だから」と言っていましたし、ゆっくりしゃべってくれる同僚は「なるべくスラングを使わずにわかりやすく話しかけるように心がけてる」と言ってましたが、どっちがいいのか、一概には言えません。あえて言うならば私だったらやはり相手になるべく合わせようとするだろうと思います。患者さんでも、医療従事者の患者さんから、認知の始まった患者さんまで様々、ひとりひとりに合わせた言い方をしなければいけないと思っています。

開西病院のT先生は、名札をつけない、PHSを持たない、名前を最初に名乗って挨拶しない、というのには先生なりのスタイルと理由があるとおしゃっていました。深い理由まではまだ伺っていないのですが、ね、こうやって考えてみると面白いでしょう。今度ゆっくりお話きいてみたいと思います。ちなみにT先生はPHSを持っていないのに、ピンチになって困っているといつのまにかまるで助けを呼んだかのように現れてくれる「血の匂いをかぎつける(?)」嗅覚の持ち主です。私にはそういう第六感やスタイルがないので、とりあえず女子医大の先輩のいう、「化粧をしない女医」、そして新しい流れである「腕時計をしない、指輪をしない」方法を採用してみようかと考えている今日このごろです。

投稿者 ninotchka : 2007年09月24日 13:19
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コメント

自分は開業するときに、どういう服装で診療するか大変悩みました。もともと診療するからには、きちっとした格好をしろといわれ続けていましたが、もう10年くらい前から外来では白衣を着ていなかったのです。

それは、当時出向していた病院の院長が白衣を着ないで診療をしていたので、なぜか尋ねたところ、「医者の権威を見せびらかすようだから」というような返事でした。じゃあ、ってんで自分も真似を始めたのですが、実際白衣は汚いんですよね。

特に我々整形外科では、泥や血液、ギプスの糊などいろいろなものが付着するので、白衣は作業衣という感じです。ですから、何かするときだけ白衣を着るというスタイルが身についてしまいました。

その後、リウマチの患者さんを主に診るようになって、しゃべりが外来の中心になったので、ますます白衣を着ることはなくなりました。リウマチセンターで白衣を着たのは集合写真の時だけでした。

開業当時は白衣を着ていたのですが、やはり自分には向いていないスタイルなので、結局今は白衣を着ていません。患者さんと対等なフレンドリーな環境を作ることに一役買っていると思っています。でも、患者さんの中には、きちっとした格好をしていないことを嫌がる方もいると思います。すべての人を満足させることはできないので、自分らしさを優先させた方が毎日が楽しいですね。

女医だからといって、特別なことはないと思います。けばけばしい化粧は医療関係でなくても眉をひそめることが多いでしょうし、誰もギャルそねみたいな化粧して外来はやらないでしょうから。それぞれの価値観の問題ですよね。

院内感染の原因とか考え出すと、正論ではありますが、しだいに人間としての温かさが無くなって行くようなきがしませんか。もちろん大事なことなんですけど、患者さんとの関係を作っていく上で、時計や指輪が排除されるべきとは思いません。外来の途中や後で、必要に応じて手をあらったり消毒液を使用したりすれば十分に感染の予防ができるのではないでしょうか。

医者も人間ですから、いろいろなスタイルがあっていいと思います。注意しなければいけないことをちゃんと意識していれば、どんな格好でも患者さんとの良好な関係が作れると思うし、自分らしくがんばっていることが長く仕事を続けるうえで大切なことの一つだと思います。

なんか、だらだらと長くなってしまい申し訳ありません。先生の人柄からは、形式にこだわることは似合わないかな。自分らしさがあればどんなかっこうでもいいんじゃないですか。
でも厚化粧の仁野千香先生も一度見てみたいかも・・・

投稿者 亜沙郎さん : 2007年09月27日 20:52

> 亜沙郎先生
コメントありがとーございます!
白衣の有無ですが私は今日はどんな服をきて病院に出勤すればいいかを考えなくていいので、やっぱり好きです。男のひとはシャツにズボンでまだ悩みどころが少ない気がしますが。。。。それでもシャツの上に白衣を着るとかなり厚ぼったくて動きづらいし暑いですよね、汚い、というのも確かです。白衣を着ないで私服だと、特にズボンは全部さっとは洗えないので、余計に汚い気もします。医者らしく、というのがいい意味なのか悪い意味なのかも悩みどころです。

結局のところ、先生のおっしゃるように、何を優先させていくか、ということになるのでしょうか?
先生の場合は開業されて、その必要性ということからも白衣の優先度が低く考えられているのはよく分かります。私の場合は優先度としては今のところどれだけ機能的で衛生的で、と考えるとやはり白衣は優先度が高いです。今は’試験的に’指輪と腕時計をしないで仕事をするようにしていますが、やってみると、やはり手洗いが楽ですね。自分のスタイルが、というものを決めるときにその「優先順位」を低くあるべきものを高くもってくることのないよう、考える事が大事だと思います。自分のことよりも患者さんのことを優先させているというのもなかなかできそうでできないし、どちらのためにも、いうのが一番ですね。

厚化粧のにのちかさんは、存在したこともあります。自分では厚化粧をすると突然中国人みたいにみえると思います。夜ならば許されるかもしれません...いや、こわいですね。

投稿者 にのちかさん : 2007年10月01日 09:28

 入院患者の心得がひらめきました。

 入院患者にパジャマ着用が求められるのは、患者と見舞い客を区別するのと、外出した際の服装で院内でウロウロすると外出時に付着した細菌が蔓延しかねないからだと思います。

 入院先の患者は、夏場だったので、若い男性はTシャツ・短パン、若い女性はあまりいないのですが、薄化粧にTシャツ・短パン、ワンピースという人もいました。
 中高年の男性は、パジャマ、浴衣、Tシャツ・パジャマなどです。

 病院内には、コインランドリーがあって、結構稼動しています。しかし、毎日、パジャマを着替えている人は恐らくいなかったように思います。清潔、感染予防のため、毎日着替えるべきではなかったかと思いました。

 アクセサリーを着用する人は少ないのですが、指輪、腕時計、脱毛部分を隠すキャップ、ウェストポーチなどをつけている人がいます。

 履物は、病院のしおりにスリッパと書いてあったので、文字通りトイレにおいてあるようなスリッパの人もいますし、サンダルの人もいます。
 スリッパは、底がつるつるなのと、かかとが固定されないので、かえって転倒しやすく危ないのではないかと、看護師に指摘しました。すると、要は土足ではない、履きやすいものをという意味なので、病院のしおりの表現は検討しますということでした。
 私は、入院中に緋骨神経麻痺になったので、転倒防止のため、サンダルから、かかと部分にベルトがついた、あるスポーツブランドのおそらくヨット用のサンダルに買い換えました。

 病室はにおいが気になります。整髪剤、シャンプー、シェービングクリームなどは、無臭のものが良いと思いました。

投稿者 ガンファイターさん : 2007年10月01日 09:38

>ガンファイターさん
うわー。患者の心得。なんと素晴らしい発想の持ち主なんでしょうか! これで記事になります/紹介させてくださいね。

投稿者 にのちかさん : 2007年10月01日 13:38

お久しぶりです。お元気そうで何よりです。きっと、とてもお忙しいのでしょうね。コメント欄も含め、医師の皆様が服装やお化粧に関して、色々と思い悩んでいる背景がわかり、とても興味深かったです。

経営という視点からは、個々の医師がそれぞれの価値観でドレス・コードを考えるよりも、病院単位でチームとしての個性を出して行くために、逆に病院の内側はある程度の統一感も大事になってくると思います。統一感は、患者からすれば、病院の組織が安定に運営されているという安心感や信頼感にもつながるでしょう。

もちろんそうした統一感は、上が押し付けるのではなく、チームのメンバーが「何故、そうするのか」を話し合って合意しつつ築き上げる、病院の文化のようなものなのでしょう。素人の勝手な意見ですが、服装に関して皆で話し合い、統一感にたどり着けるような病院では、服装に限らず治療法などに関してもきっとオープンな議論ができるとも思います。

投稿者 NED-WLTさん : 2007年10月06日 18:01

NEDさん
わーこんなところに来てくださってありがとうございます。

なるほど。経営論からも含めていろんな点から議論されるものなのですね。統一感か...。ナースとかはみんな揃っているんですけどドクターはばらばらです。

そういえば、NEDさん、日本人ってドレスコードにうるさいって思いませんか?私はイギリスでお葬式に参加したときにあまりのばらばら感にびっくりしました。

投稿者 にのちかさん : 2007年10月07日 20:44

ほんと、こっちはドレスコードゆるいですよね(笑)。結婚式も、お葬式も「えっ、それかよ・・・」と驚きに行くようなところもあります(笑)。

それに反して日本人、というか日本の文化というのはやはり型(コード)にこだわりますよね。これが服装ぐらいならまだ許容できるんですけど、人の生き方にまで型を適用しようとするから、なんだか息苦しくなることが多いんじゃないかな・・・と妄想しています。

とはいえ、文化がそうなっている以上、文化のほうに自分を合わせないと、無駄にストレスをためてしまうようなことにもなりかねません。こういうのはバランスが難しいですね・・・。

連投、失礼しました。

投稿者 NED-WLTさん : 2007年10月08日 20:09

NEDさん
ねーそうそう。日本は息苦しい(笑)。私は背も高過ぎて、それだけで何となく息がつまります。上司を(文字通り)見下ろす度にストレスがたまります。

投稿者 にのちかさん : 2007年10月12日 21:47

私の母も外科医ですが、手術が多く、あまり化粧やファッションに凝ることもできないといっています。母は地元の国立大学附属高校(頼近美津子さんと同じ高校)出身で、友人にも女医さんが大勢いますが、お綺麗な方も多いですね。
私も同じ高校出身で、同級生が大勢医学部に進んでいますが、女子のほうが多いですね。
もちろん、仕事に関しては男性も女性も関係ないので、能力のある方がどんどん活躍するのはとてもよいことです。
でも、その分競争は激しくなり、男子が医学部に入りにくくなりますが、医者のレベルは上がるでしょうね。

投稿者 (匿名)さん : 2008年04月01日 01:52

男子学生が減っているのですよね...今までほぼ男性のドクターで占められていた外科系に進むドクターの数が減っているのではないかという危惧がありますね。女医さんというと珍しかったのがだんだん主流になりつつある...病院はそれでなくても女子が多い職場ですから病院はどんどん女の園になっていくのでしょうか(笑)

投稿者 にのちかさん : 2008年04月01日 10:58



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誠に申し訳ありませんが個別の治療相談は行っておりません。
詳しくは「ご利用上の注意」をご覧ください。

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