息子が始めて入院した先は地元の国立系病院の小児科でした。
ここの病院には良い思い出がありません。大きな病院なのですが建屋も設備も古い。ドアも壊れており冬場は始終寒く、ときに病棟内にネコが居ることも。(最近は一部改修されたようです。)一番辛かったのは看護師がちっとも優しくなく、不合理な規律がいっぱいあったことです。古株の看護師ほど意地悪で無責任でした。(おそらく自分の評価を下げるトラブルに至らないように)全てを過度な規律で覆ってしまうのです。
国が運営することの、悪い面が職場に現れてしまった典型でしょうか。テレビ視聴の制限(そもそもテレビが無い)、飲食の制限(水以外ダメ)、親への制限事項も多く、ここに入院している期間は毎日、親子で「つらいね、頑張ろうね」って話しをしていました。あるときこんな事もありました。息子がナースコールボタンを押しすぎるからと、ボタンの配線を外されてしまったのです。そもそも患児と看護師のコミュニケーション不足だったものを、こうした冷血な方法で解決しようとする病院なんて。外部から交代でやってくる婦長と医師は皆、優秀で感じの良い人ばかりなのですが、、、。
こうした病院で最期を迎えるお子さん(入院期間中にもおられました。)が本当にかわいそう。小児科なのに、妙に静まり返った病棟が今でも忘れられません。
対象的だったのは、三つ目の都内の大病院です。この病院のほうが、さきほどよりも、はるかに重い病気と闘っているお子さんばかりなのに、病棟内は毎日活気と笑顔にあふれていました。ベッドの全てにアーム付きの液晶テレビが設置され、自分のテレビゲーム機を接続し、学習時間と消灯時間以外はいつでも使用可能。入院病棟では、ゲームは単なる遊びではありません。大学生と小学生との間の気持ちをつなぐこともできる共通言語になりえます。
病棟のルールは科学的根拠に基づいて決められているので、看護師のきまぐれといった不合理なルールは存在しない。清潔で明るく、医学的にも人間的にも、治療のための最善の環境が整っておりました。(ただし、近年の理不尽な医療制度改革以前の話です。)
重篤なぶん、願いの叶わなかったお子さんも残念ながら多かったのですが、ここならば親御さんも治療・環境ともに最善を尽くせたと納得が行ったのではないかと思います。
そして驚くなかれ、この病院も同じ国立系病院だったのです。患児の幸せは病院のやりかたで決まる。そのことを強く思ったのでありました。
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