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国立国語研究所は、医師が患者に説明している言葉の中で、『合併症』、『浸潤』など患者に意味が伝わり難い57語について、別の言葉への言い換えや補足説明等を促す報告をまとめたという[読売新聞,第47647号,2008.10.22.]。『合併症』については『病気の合併症→ある病気が原因となって起こる別の病気』とする提案がされている。これだと甚だ回りくどい言い回しに見えるが、これなどは補足説明するよりは国語教育の中で、用語の意味を国民に知らせていくべき程度の問題ではないのか。
『浸潤』については『がんがまわりに広がっていくこと』に言い換えるべき言葉としているが、『浸潤』は『癌』だけを対象にしている言葉ではなく、国語本来の『しみこんで△ぬれる(広がる)こと。[肺浸潤=肺の一部に起こった結核がだんだん広がった状態]』[新明解国語事典]とする解説そのまま、病気がジワジワ広がることを意味しているので、解らないということであれば、国語力の不足こそ嘆くべきではないのか。
『頓服(とんぷく)』についても『症状が出た時に薬を飲むこと』の補足説明を求めているが、頓服薬の用法指示については、現在『頓用』(痛い時にお服み下さい。○○時間以上間隔を開けて下さい。)等の具体的な説明をしており、理解できないということはないはずである。
中には言い換えや補足説明がいるほどに難解な言葉とは思えないものが挙げられているような気がするが、どうなんであろうか。
最も、先日、血糖検査に行った某女が、食事抜きでといわれたにもかかわらず、汁粉を2杯も食して出かけ、血糖値が高値を示したため、医師が薬を出すことにしたところ、某女は医師の指示通り朝食は抜いたが、空腹のためおやつならいいのだろうということで、茶碗に2杯の汁粉を食べて出かけたそうである。その結果、高い血糖値を示すことになったということであるが、これは医療機関の説明の不備なのか、余りに物を知らない某女の問題、常識の欠如と考えるべきなのか。
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