昭和2年(1927年)に発売されたという、長い歴史のある六一〇(ムトウ)ハップが2008年10月に製造が中止されていたというニュースが業界紙に載っていた。武藤鉦製薬の製造する硫黄成分を含む入浴剤で、小さい頃散々お世話になった思い出がある。何せ風呂に入れると独特の臭いがする。更に風呂から上がっても暫くはあの独特の臭いが鼻につくという状態で、余り嬉しくはなかったが、汗疹が出る時期になると、乳白色の風呂につけられた。
最近でいえば、ヒゼンダニの感染による疥癬に対して、老健施設等では、治療用に使用されていた。医師の指示なしに一般的に使用できる一般用医薬品である六一〇ハップが無くなるということは、他の方策を考えなければならないという意味で、大変だと思うわけである。
所で今回の製造中止、製品として何らかの問題があったからではなく、硫黄が入っている製品だということで、硫化水素を作る原料に使われてしまったという結果である。あまりに自殺者が続くので、全国の薬局で販売自粛措置が取られるなどした影響を受け、自粛処置が解除された後も返品等が続き、販売の継続が困難になったということのようである。
武藤鉦製薬にとって販売する商品は六一〇ハップのみだったということであり、会社としては何の責任もない理由で、その製品を失ったというのでは、バカバカしくて文句も言えないだろうが、災いは何処にでもあるという見本みたいな話である。
所でこの六一〇ハップ、ネット販売でも取り扱われていたようであるが、今回の問題に関連して、全く影響がなかったのかどうか。つまり販売量の規制をかけるあるいはチェックするという場合に、ネット販売業者は、どの様なチェックをしていたのか。想像するに多分全く何もしていなかったと思われるが、どうなんだろうか。
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