大阪掖済会病院(大阪市西区)に勤務していた元看護師が、消毒液が原因で化学物質過敏症になったとして、病院を経営する社団法人日本海員掖済会(東京)を相手に約2,500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日大阪地裁であった。裁判長は消毒液と発症の因果関係を認めた上で、病院側が安全配慮を怠ったと判断、約1,060万円の賠償を命じた。原告側代理人によると、医療現場で同過敏症の発症責任が認められたのは初めてという。
判決によると、看護師は1998年5月から約2年間、同病院のレントゲン透視室で検査器具を消毒液で洗浄する作業を担当。その後、消毒液の臭いだけで口内炎を発症する状態となった。消毒液には化学物質「グルタルアルデヒド」が含まれ、説明書にも換気に注意するよう記されていたが、透視室では原則、扉を開放しないまま作業していた。
判決で裁判長は「防護マスクなどの着用を指示していれば症状は相当軽減できた」と指摘した[読売新聞,第46983号,2006.12.26.]。
ところでグルタルアルデヒド製剤の製品である『ステリハイド2W/V%液(丸石製薬)』の添付文書には、次の記載が見られる。
*グルタラール製剤 化学的滅菌・殺菌消毒剤(医療用器具・機器・装置専用)
ステリハイドは、グルタラール2w/v%-濃度液に、添付の緩衝化剤(粉末)を溶かして使用する用時調製の組合わせ医薬品である。
ステリハイド2w/v%液:グルタラール(グルタルアルデヒド)2w/v%及び添加物としてpH調整剤含有
緩衝化剤(粉末):pH調整剤、黄色5号、その他2成分 含有
本品は用時調製の製剤で、使用目的に応じて製する。
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