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・古泉秀夫
(薬剤師)

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  2008/02/18 『違法だけでは済まされない』

 大阪、兵庫両府県の大学病院など、26病院の臨床研修医計98人が、医師法に反して別の病院でアルバイト診療をしていたことが、厚生労働省近畿厚生局が行った全国初の実態調査で解った。国は昨年、研修医の受け入れ病院に対してアルバイト禁止の徹底を文書で指導したが、多数の違法行為が明らかになったのは初めて。同厚生局は研修医の管理が不十分だったとして、補助金返還など各病院の処分を検討している。
医師法の規定で、研修医は指導医の管理下でなければ診療できないが、大半はアルバイト先の民間病院などで夜間の当直や休日の日直に就き、1人で診療に当たった者もいた。研修医らは病院に対し、「小遣い稼ぎだった」等と説明したという。同厚生局医事課は「研修生に医師としてのコンプライアンス(法令遵守)を徹底させることも病院側の役割であり、厳正に処分したい」としている[読売新聞,第47380号,2008.1.29.]。

 研修医が、アルバイトで、病院の夜間の当直業務や休日の日直業務に就いている話は、昨日今日に始まった話ではなく、数十年の長きに亘って行われてきたというのが実態のはずである。それを今になって法律に違反しているから『厳正に処分』するとか、『補助金返還』を求めるなどといわれても、恐れ入る前に、何を今更わざとらしくという気になってくる。

 医師法に違反しているとか、法令遵守の徹底をさせるとかいっているが、医師の配置が極端に少ない日本の病院で、限られて人数で夜間の当直業務や祝祭日の日直業務をやったとすれば、労働基準法を大幅に上回る違反行為を行うことになる実態があるのはどうするのか。

投稿者 koizumih : 20:45 | コメント (0) | トラックバック (0)
  2008/02/11 「添付文書を読む-慎重投与・併用注意」

 添付文書中に書かれている『慎重投与』・『併用注意』について、処方鑑査時に医師にどう対応すべきかという質問を受けた。特に相互作用に対する『併用注意』について、同一処方せんに『併用注意』の記載がある薬物が処方されている場合、その都度、医師に確認して調剤するのかという疑問である。

 確かに『薬の添付文書上でしばしば見られる言葉の一つ』として、『慎重投与』や『併用注意』がある。

 慎重の国語辞典的解釈は、

『慎も重も同じく、おもんじる意。その時どき先ず何をすべきかに留意し、やり過ぎたり、やり残したりすることが無いように気をつける様子。』

となっている。

 つまりは物事の中庸をいけということのようであるが、それならば薬を投与する場合の『慎重』とは、どのようにするのか、甚だ分かり易い言葉のようであるが、その行動となると甚だ曖昧な言葉で、解るようで解らないということのようである。

 いずれにしろ、子供が花火に火を付けるように、屁っ放り腰で、遠くから怖々投与するということではなく、薬の場合は、より具体的な対応の仕方を明確にしておかなければならない。

 つまり薬でいう『慎重』とは、患者の原疾患、患者の症状、合併症、患者の体質、既往歴、家族歴等を検討して投与する薬を決定すると同時に、薬の組み合わせ(併用薬剤)等から、副作用の発現や重篤化の危険性を予測し、投与の可否判断、用法・用量の決定等、特に注意が必要な場合、臨床検査の実施や患者に対する細かな観察が必要であることを意味している。

 『慎重投与』は、あくまで『慎重投与』であって『禁忌』ではない。

 従って、その薬の使用を禁止しているわけではなく、投与に際しては、適切な『用法・用量』を選択し、患者の状況を把握するため、適切な検査を行い、その結果として投与が可能ということであり、適当に投与すればいいということではない。

投稿者 koizumih : 20:42 | コメント (0) | トラックバック (0)
  2008/02/03 何か違うんじゃあないんですか?

政府・与党は、2008年度の診療報酬改定で、現在、病院が570円、個人経営の医院などを含む診療所が710円と異なる価格に設定されている再診料を、同じ価格に統一する方向で調整に入った。統一した再診料は650円-700円程度とする案が有力だ。再診料を病院で引き上げ、診療所で引き下げることにより、医師不足問題の原因となっている病院の勤務医の負担を軽減する狙いがある。

 病院の再診料が、診療所より安いことが、患者が診療所よりも病院に通う傾向を助長し、病院勤務医の過剰な負担やそれに伴う勤務医不足の要因になっているとの指摘もある。政府・与党は、再診料の統一により診療所に患者が振り分けられる効果の他、病院の再診料の引き上げが勤務医の待遇改善に繋がることも期待している。

 診療所の再診料引き下げについては、開業医の影響力が強い日本医師会などが医院の経営悪化に繋がるとして反対している。政府・与党は、日本医師会に対して①再診料引き下げで、診療所の患者が増える。②診療所による夜間など時間外診療や開業医による往診への診療報酬を手厚くする-等として説得していく方針だ[読売新聞,第47365号,2008.1.14.]。

 『病院の再診料が、診療所より安いことが、患者が病院に通う傾向を助長し、病院勤務医の過剰な負担やそれに伴う勤務医不足の要因になっているとの指摘もある』と書かれているが、誰がそういうマヌケなことをいっているのか知りたいものである。患者が診療所ではなく、病院を選ぶのは、仕事の確実性と速さのせいである。更に最近の病院では、その日の朝検査を受ければ、その1時間後には、検査結果が出ており、それに基づいて医師の判断が得られるという、便宜性を評価しているからである。

投稿者 koizumih : 15:17 | コメント (1) | トラックバック (0)

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