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・古泉秀夫
(薬剤師)

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  2008/01/27 適応外使用『フィブリン糊』

 薬害C型肝炎問題で、手術時の縫合用接着剤として使用された『フィブリン糊』で感染したとみられる患者2人が、国などに対する損害賠償請求訴訟に加わったことが、7日終わった。血液製剤フィブリノゲンによる感染で提訴した原告は170人以上いるが、この製剤に別の薬品を加えて作るフィブリン糊の使用による提訴は初めて。『糊』は心臓外科などで、フィブリノゲン使用者の3分の1以上に当たる7万9000人に使われたと推定されているが、被害調査も遅れている。患者は「潜在的な感染者が多数いるはず、早急な調査と救済を」と訴えている[読売新聞,第47328号,2007.12.7.]。

フィブリン糊:フィブリノゲンに他の複数の製剤を配合して使う。1981年頃から1987年頃まで外科、心臓外科、脳外科、整形外科などで縫合時の止血用として使われた。旧ミドリ十字は19人の感染例を把握していた1989年に「『糊』による感染者はゼロ」と厚生省(当時)に虚偽報告。1988年以降他社がキットとして発売したが、これによる感染報告はない。

 東京都内の私立病院で心臓手術時に縫合用接着剤『フィブリン糊』を930人に使い、このうちの少なくとも57人がC型肝炎ウイルスに感染していることが12日分かった。薬害C型肝炎集団訴訟の被害者救済法では『糊』も血液製剤「フィブリノゲン」と同様に救済の対象になるが、原告207人のうち『糊』を使用した人は2人に止まっている。『糊』による感染症は厚生労働省の調査でも50人弱しか判明しておらず、実態把握が大幅に遅れていることが改めて浮き彫りになった。

投稿者 koizumih : 21:09 | コメント (0) | トラックバック (0)
  2008/01/20 血液製剤は軒並み危険だった?

 77年製の『人免疫グロブリン(旧ミドリ十字)』製剤2本からC型肝炎ウイルスが検出されたことが、北里大学名誉教授(法科学)・長井辰男氏の研究で分かったという。長井名誉教授は、約30年前に同社から研究目的で入手して冷蔵保管していた『人免疫グロブリン』を薬害肝炎問題が浮上したのを受けて解析した結果、C型肝炎ウイルスの混入を確認し、国内の検査機関でも再確認したとされる。この他、臨床試験用の血液製剤『プラスミン』(76製)1本からもB型肝炎ウイルスが検出されたという。

 ところで30年前の『人免疫グロブリン』が、冷蔵保管されていたとはいえ、正常な製剤として認知されるのかどうか。全く開封されていない製品が保存されていたのであれば問題はないが、もし開封されたものであれば、後からの汚染も考えられないわけではない。更に30年前の血液製剤に、全く変質が見られなかったとすれば、将に驚異的といわざるを得ない。新聞報道からは実験方法の詳細は不明であるが、C型肝炎ウイルスが30年間血液製剤の中で生存していたということなのであろうか。それとも汚染されていた痕跡が残っていたということなのかどうか。

 『人免疫グロブリン』製剤は、薬害肝炎の原因となったクリスマシンやフィブリノゲンなどと同じく、血液から赤血球等を除いた「血漿成分」にエタノールなどを加えて、遠心分離を繰り返して作る「血漿分画製剤」の一つである。クリスマシンやフィブリノゲンより後で抽出されるため、従来はウイルス混入の危険性は低いとされていた。『人免疫グロブリン(旧ミドリ十字)』は、1957年に製造承認された。同じ血液製剤であるアルブミンに次いで、国内での使用量が多い製剤である。

投稿者 koizumih : 21:07 | コメント (0) | トラックバック (0)
  2008/01/13 薬害イレッサシンポジウム傍聴記

 『薬害イレッサ東京支援連絡会』が主催する『第2回薬害イレッサシンポジウム』[野口英世会館:2007年12月8日(土曜日)]に出かけてきた。

 第一部が朗読劇『がん患者の命の重さを問う』-切り捨てられた、三津子の生から-。

 第二部がパネルディスカッションで、パネリストは別府宏圀(医師・医薬品治療研究会代表)・松山圭子(青森公立大学教授)・清水鳩子(主婦連参与)・山村伊吹(薬害ヤコブ病東京訴訟原告団副団長)の4氏で、司会は水口真寿美氏(薬害イレッサ弁護団・薬害オンブズパースン会議事務局長)が担当していた。

 弁護士が中心で、大衆的な支援の輪を広げたいという目的が前面にでているため、些か情緒的にならざるを得ないという点からいえば、第一部の朗読劇は、将に大衆受けを狙った企画ということで、その意味ではそれなりに成功していたということかもしれない。

 ただ、パネルディスカッションについては、薬害を糾弾すればいいということで、視野狭窄的な発言の流れが出来てしまうということは避けるべきではなかったのか。例えば1985年に聴神経腫瘍摘出手術の際に移植を受けた『ヒト乾燥硬膜ライオデュラ』によってクロイッフェルトヤコブ病に感染したという事例で、その当時、医師は『ヒト乾燥硬膜ライオデュラ』の使用について、何の説明もしなかったという発言がされていたが、インフォームド・コンセントが定着している現状に照らし合わせて判断されたのでは、医療関係者はたまったものではない。

投稿者 koizumih : 16:22 | コメント (1) | トラックバック (0)
  2008/01/01 ワクチン接種歴

 北里大学では来年4月に入学する学生約1,700人に対し、はしか、風疹(ふうしん)の免疫の有無を確認させ、免疫が不十分な場合、自主的なワクチン接種を要請するなど徹底した対策を実施する方針を決めた。大学の一部では、入学後に免疫検査を実施しているところもあるようであるが、入学前に接種を求めるのは異例。はしかが流行する4-5月までにワクチンの効果を高める狙いがある。新入生全員に、

(1)はしか、風疹などワクチン接種証明書を入学時に提出する
(2)はしか、風疹のワクチン接種歴が1回以下の場合、入学前に検査を受け、免疫がない場合

はワクチンを接種するよう通知するというものである。

 大半の学生はワクチン接種は1回のみと見られる。入学後の健康診断でも血液検査を行い、場合によっては追加のワクチンも接種する。北里大はこれまで医学部など病棟での実習がある4学部で入学後の免疫検査、ワクチン接種を実施してきたが、今年5月に4学部以外の1年生を含む2人がはしかを発症。全7学部の1年生に休講措置を取ったという[読売新聞,第47332号,2007年12月11日]。

投稿者 koizumih : 15:51 | コメント (0) | トラックバック (0)

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