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2005年10月10日 旅に出よう

「あぁ、日本のどこかに、私を待ってるヒトがいる。」

これ、JR西日本のキャンペーンソングで、鬼塚ちひろが歌った、「いい日旅立ち・西へ」のさびの部分ですよ。

え?違うって?

あ、そうそう、MELITに来る人たちの年齢層も考えなくちゃね(笑。わかってますって、百恵ちゃんですよね、知ってますよ若輩者の私でも、ガキの頃しっかりアイドルでしたよ、百恵ちゃん。

ご存知の通りオリジナルは山口百恵の「いい日旅立ち」。昭和53年10月の国鉄ダイヤ大改正(鉄道マニア的にはゴーサントーというらしい)の時のテーマソングだったんですってね。

「旅なんて、何の意味もないじゃないか。」
な、何でそういう事言うのよ。

「おいしいものが食べられなかったら意味無いじゃん」
「楽しい場所じゃなかったら意味無いじゃん」
「いいお土産なかったら意味ないじゃん」
「休みなのに疲れたら意味ないじゃん」
やれやれ。

去年の今頃、職場の後輩との世間話。
何の因果か、いとこの彼氏か何かの欧米人に、紅葉を見せるためにドライブしたんです。
正直な奴らしくて、「なんで枯れた葉っぱを見に行かないといけないのか」と狭い車の中で文句を言ってて、黙って座って外見てろとつくづく思ったとのこと。
それなのに、現地に着いたとたん、欧米人の彼は、とたんに感激して、「すばらしい」「よかった」なんていい始めたらしいです。やれやれ。

それを聞いて、なんか居ても立ってもいられなくなってしまって、欧米人の彼を魅了した紅葉を、私は日本人の癖にまだ見に行っていません、とね。もう11月も終わろうとしているのにですよ。
急いで岩国錦帯橋近くの公園に出かけました、近くでその年最後の紅葉が見られるところらしかったので。

岩国の紅葉

ちょうど、私の血液からC型肝炎ウィルスが見つかって、インターフェロン治療を決断するちょっと前、ちょっと心がすれていたとき、ちょっと冷たい空気と美しいこの「アカ」が、どれだけ私を癒してくれたか。

「あのねぇ、お前みたいな奴に、改めて旅に出ろって言われてもね、いけるんだったらいきますよ、今からでも旅に。」
まぁ、そうでしょうね。仕事も家事も育児もあるし、そう簡単には旅に出られませんよねぇ。
「そんななぁ、簡単な理由じゃないんだよ。いい?投薬やらなんやらで、病院から遠くに出かけられないの。」
あら、そうなんですか、それはお気の毒に。

そう、秋といえば、晩秋といえば、「アカ」の季節。

幸いなことに、私が生活しているのは広島県。県のシンボルが「もみじ」。ちょっと車を出せば、これからの季節には「アカ」がいろんなところで見られるわけです。宮島に行かなくても「もみじ饅頭」が食べられますし。

ま、饅頭のことはともかく、今年はとことん「アカ」探しにこだわろうかなと。

「だからねぇ、」あーわかったわかった。

そりゃ、私は週一度ペグインターフェロン注射するために通院して、毎朝毎晩リバビリンのカプセル飲むだけでいいんですから、うまくやれば泊まりの旅だってできますよ、体調よければ。うらやましいだろ。

だいたいさぁ、こういうときは思いきりですよ。先に「旅に出る」って決めるもんでしょ。
旅に出る→これとこれとこれがやばい→今でき得る旅の残りっカス
で、その残りっカスをいかに楽しむか、そういうもんでしょ。

日帰りだって旅は旅、「アカ」を探しにいくには十分じゃないの、多くの人にとって。お弁当もって近くにサイクリング、これも旅は旅。窓の外を見ながら「心の旅」なんてのも、、

「ふざけるな!」

つい最近、「アカ」を見つけました。これが、もう、すばらしい「アカ」でした。

10月の連休に、松江-出雲間のサイクリング、このコースは景色がいろいろ変化して飽きません。
温泉街→道路→湖畔→草原→河岸→街中→松林→海→神社。

ヤマトタケルあたりも通ったであろう草原の中を自転車で爆走していると、トンボのつがいが道先案内人を勤めてくれるのはいいんですけど、トノサマバッタやヘビが通せんぼしてくれるんですよ、なんてこった。

この過程をブログにアップしながら旅を続けていたら、患者仲間にこの辺がふるさとの人が何人かいらっしゃいまして、「宍道湖の夕日を見て、写真に撮ってきて」って言われたんです。
背中に日が落ちているのを感じながら、まにあわないかもしれないという焦りを感じつつ、湖畔に出るために必死に自転車をこぎました。

宍道湖の夕日
その光線の入射角から想像できないほど、暖かく柔らかな光が、私を包みます。この世界の源が、毎日私達に「さよなら」を言う、そのゆっくりとしたお別れを楽しみながら、なぜかずっと涙が止まりませんでした。

毎日発生する夕日、毎年発生する紅葉、そんな生きていりゃ何度でも遭遇するありふれた現象に、なぜそんなに感動させられるんでしょう。

それは、「旅」をしているからに違いありません。

一切のしがらみを捨て、自分の五感を敏感にして、このいつでも起こりうる現象を改めてしっかりと知覚しようとする行為、これこそ「旅」なのかも。

「あぁ、日本のどこかに、私を待ってるヒトがいる。」
その「ヒト」とは、そんな「旅」をしているあなた自身なのかもしれませんね。

さぁみなさん、いい日が来ました、旅に出ましょうよ。

投稿者 fujiiyoshio : 2005年10月10日 21:03
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コメント

ニュースの伝えるところによると今年の紅葉は例年より時期が遅いのだそうです。こちら宮城でも、山間部ではそろそろ始まっていますが、里での見頃は11月になるとか。

私もうつ病で休職中、症状が回復したのを見計らって一人旅しましたねぇ。1週間かけて車で日本列島を縦断。四国や九州へも行きました。初夏でしたのでアカ(紅葉)はありませんでしたが、いろいろな景色や空気に触れ、心の「アカ(垢)」を存分に落としてきましたよ。どんなときでも旅はいいもんですね。^^

投稿者 GOROさん : 2005年10月17日 05:41

 おはようございます。
 藤居さまはいつからロマンチストなんですか?
 C型と出合われてから? 生まれつき?
 読んでるうちにウルウルしちゃいました。
 
 「日本のどこかに私を待ってる人がいる♪」
  買い物カゴ持って探しに行こおっと?
  そこいらにありそう^^
 

投稿者 行灯さん : 2005年10月17日 07:54

♪あーあ、日本のどこかに、あなたを待ってる人(くいもん)がいる〜。うまいもん食いすぎじゃ。モーモー。

投稿者 CXQ02002さん : 2005年10月17日 08:30

GOROさん、そのようですね。実は少しは紅葉もあるだろうと思って、広島の山奥まで車を走らせたんですが、まだまだ黄色にまばらという感じでした。まだちょっと我慢ですね。
垢を流すには、温泉が一番。こちらのほうもいい季節になってきましたよ!

行灯さん、生まれてこっち、ロマンだけで生きてきました(嘘。
買い物なんかも旅できますね、いつもと違うスーパーに行ったりして、空を見たりすると、いつもと違う景色にハッとしたりしますよ、きっと。雲がいろんなものに見えたりなんかしてね。

えっと、バンバンさん、あなたこそ旅が必要な気がするっすよ。プチグルメの旅なんかいかが?ラーメン行列参加など。

投稿者 藤居芳生さん : 2005年10月18日 02:15



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詳しくは「ご利用上の注意」をご覧ください。

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