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2005年07月22日 金輪際。 -偽名献血事件に(2)- |
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「皆様方には、今後献血をお断りいたします。」
◇
赤い十字、真新しい建物、蛍光灯で白い室内、会議室、数十人の老若男女、スライド。
そして、
「C型肝炎の抗体が血液から検出されました。これは、C型肝炎の病原体に感染したことがあるということを意味します。」
意味がわからないというより、それを解釈する暇を与えないぐらい頭が真っ白になる。
な、なんだこれは?
◇
私の何度目かの献血、後で考えるとこれが生涯最後かもしれない献血、遠い記憶をたどると、1990年の春、大学一年のちゃらちゃらした人格は、「たまには血でも抜いておくかね」って適当な判断を下して、友人としゃべりながら献血車に入っていった。
◇
献血血液のスクリーニング、すなわち病原体に感染した血液を排除するための検査、C型肝炎ウィルスの場合は、1989年冬から始まったようです。
C型肝炎ウイルスは輸血(血液製剤も含む。)で感染しますか?
要するに、この始まって間もないスクリーニングに引っかかるように、私のちゃらちゃらした人格は献血車にダイビングしたというわけです。
◇
しかし、今思うととんでもない、個人情報もへったくれもないのです。今なら全くありえない。
なぜなら、会議室にC型肝炎抗体を持っている人々を集めて、答え一発宣告するわけです、
「あなたの隣に座っている人も、あなたと同じようにC型肝炎の病原体を持っているかもしれませんね。」
って。
◇
なんと、輸血などで感染する謎の非A非B肝炎に病原体ウィルスが見つかって、C型肝炎と名前が付くのが1988年、なんとこの2年前のことなのです。
IDWR:感染症の話
この1987年に病院にかかっていた頃は、診察前の掲示板に肝炎治療のポスターが貼られていて「非A非B肝炎」の文字があったし、「最後の献血」の前数回の献血でそのような指摘は無かったんです。
ある日突然、感染症の病原体保因者として、疑われる身になってしまいました。
◇
「ただし、検出したのは抗体です。病原体=抗原を排除するために免疫システムが作るのが、抗体です。ひょっとすると、C型肝炎ウィルスに感染はしたけれども、自然治癒して肝炎にならない方もいらっしゃるかもしれません。」
あ、そうか。おいらは運がいいから、きっと人知れず治っている側の人だね、たぶん。
◇
そうして、検査もしない、治療もしない、ごまかしの15年間が始まります、「あなたは金輪際、献血するべからず」という号令とともに。
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投稿者 fujiiyoshio : 2005年07月22日 23:13
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