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2009年01月12日 アルコール、コーヒー及び膀胱がんリスクについての疫学諸研究再調査(イタリア)

 2009年1月11日のブログエントリー(記事)にコーヒー、アルコールの消費と膀胱がんに関する日本とイタリアの研究結果を書きました。

 これに対して、当ブログの運営母体であるメリット(MELIT)代表の慶應義塾大学加藤眞三教授から次のコメントをいただくとともに、米国国立医学図書館の生物医学系データベースのパブメド(MEDLINEを無料で検索できる新しいシステム)の参考文献を二つ御紹介していただきました。

 コーヒーは、肝臓がんを減らすとの疫学的な報告があります。また、2型糖尿病やパーキンソン病を減らす効果も認められています。

 膀胱がんに関しては、どうも関係ないというのが多いようです。がんセンターの報告も有意差はないというものです。

 Alcohol, coffee, and bladder cancer risk: a review of epidemiological studies.

 Coffee, green tea, and caffeine consumption and subsequent risk of bladder cancer in relation to smoking status: a prospective study in Japan.
 
 投稿者 加藤眞三さん : 2009年01月11日 23:33

 加藤眞三教授から紹介していただいた論文は、当ブログで2回に分けて仮訳を書きます。

 まず、一つめのイタリア・ミラノのマリオ・ネグリ薬学研究所のAlcohol, coffee, and bladder cancer risk: a review of epidemiological studies(アルコール、コーヒー及び膀胱がんリスク:疫学諸研究再調査)は、2009年1月11日のブログエントリー(記事)に仮訳を引用した同じ研究所の研究者の論文でした。

 Alcohol, coffee, and bladder cancer risk: a review of epidemiological studies(アルコール、コーヒー及び膀胱がんリスク:疫学諸研究再調査)を次のように仮訳しました。

 アルコール、コーヒー及び膀胱がんリスク:疫学諸研究再調査。ペルチC、ラ・ベチアC.イタリア・ミラノ・ヴィア・ラ・マサ19、マリオ・ネグリ薬学研究所

 目的は、コーヒー及びアルコールの消費と膀胱がんの間の関係を評価した疫学研究を再調査することでした。私たちは、コーヒー又は飲酒の情報並びに膀胱がんのリスク要因の報告において引用された参考文献及び選び出された含有物の諸研究を含んだ膀胱腫瘍の観察研究についてメドライン・データベース(訳注:米国国立医学図書館が提供する医学・生物学に関するデータ・ベース。1964年から稼働したMEDLARS(Medical Literature Analysis and Retrieval System)を1971年に改称)を調査しました。疫学諸研究からの諸結果は、コーヒーと膀胱がんの間の強い関連性がないことを認めます。いくつかの研究は酒を飲まない人に比べてコーヒーを飲む人においてリスクの適度な増加を報告したけれども、分量を伴う傾向は全く証明されていません。諸発見はいつも一貫していたわけではないけれども、飲酒者及び膀胱がんの疫学データは何の示唆に富む関係はありません。アルコール又はコーヒーの習慣のある者に対するいくつかの調査において観察されたリスクの適度な増加の説明は、喫煙による潜在的要因並びにアルコール、コーヒー及び依然として未確認のリスク要因に起因しているのかもしれません。

 PMID: 19077567 [PubMed - in process]

●イタリア人の英語の論文のせいか、分かりにくい個所もありました。コーヒーは多少の膀胱がんのリスクがあるかもしれない、飲酒と膀胱がんの関係は疫学的には示唆に富む関係はないというのが趣旨だと思います。

●喫煙は膀胱がんの明確なリスクということは、間違いありません。

●なお、国立がんセンターがん対策情報センターのがんを防ぐための12ヵ条:[がん情報サービス]によると、飲酒については次のとおり書いてあります。

4.お酒はほどほどに -健康的に楽しみましょう-
お酒が健康を害するといえば、一般に肝臓を考えますね。でも、飲みすぎが及ぼす悪影響は、肝臓だけにはとどまりません。WHO(世界保健機関)の調査では、過度の飲酒と、口腔がん、喉頭がん、食道がんは関係があるという報告がなされています。

フランスのノルマンディー地方の住民は、アルコール濃度の高いブランディーを飲む習慣があり、昔から食道がんが多いといわれます。強い酒で口腔や咽頭、食道などの粘膜の細胞を傷つけるのが原因だろうと考えられます。

アルコールの多量摂取と肝臓がんの発生にも関係がみとめられています。また、酒好きの人は、つまみを食べずにお酒だけを飲むことが多いので、栄養のバランスがくずれて、がんになりやすい体の条件をつくる可能性も高いわけです。とくに、飲みすぎのうえにたばこが重なると、悪い因子が相乗的にはたらいて、がんの危険も増します。

飲酒中のたばこは極力ひかえるよう努力し、強いお酒は薄めて飲むか、水といっしょに飲むようにしましょう。まずはお酒はほどほどに。

加藤眞三教授から紹介していただいた二つめの論文である「Coffee, green tea, and caffeine consumption and subsequent risk of bladder cancer in relation to smoking status: a prospective study in Japan.(コーヒー、緑茶及びカフェインの消費に続いて起こる喫煙状態に関連した膀胱がんのリスク:日本における前向き研究)」の仮訳は、後日のブログエントリー(記事)に書く予定です。

翻訳精度については細心の注意を払っておりますが、その情報の正確性、通用性、完全性について、明示的であれ黙示的であれ、いかなる責任を負うものではなく、保証をするものではないことを御了承ください。また、内容に関する正確な情報を得るためには、必ず原文を御確認ください。

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投稿者 fight : 2009年01月12日 09:44
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