一昨年の秋、急にひざの調子がおかしくなりました。激痛が走り、交差点の真ん中で歩けなくなってしまったのです。ああ、死ぬかと思った。医者に行くと、加齢が原因の関節炎だという(この時です。「加齢御飯」というアイデンティティがうまれたのは!)。骨髄移植は激烈な治療なので、実年齢に10歳プラスして考えた方がよいという主治医の忠告が思い起こされました。
しばらく整形外科通いが続きます。私のような「加齢なる人々」が多数を占めていたことは予想通り。しかし中高生と思われる若者(子ども?)の数が多いのには驚きました。日にやけて、スポーツをやっていると思しき、男の子や女の子たちです。部活で怪我をしたり、体を痛めたのでしょう。
私たちの頃には、一部を除くと中学の部活はお遊びのようなものでした。試合は年に数えるほど。ところがいまは違います。しょっちゅう試合があるし、強いクラブだと遠征や長期の合宿まであります。昔の高校の部活が中学まで降りてきている印象です。未発達な身体に大きな負荷をかけるのだから、怪我や故障が増えるのも道理です。
本格的にスポーツをはじめる年齢が昔に比べて下がってきています。そして多くの子どもたちが頂点を目指してしのぎを削っている。なにしろまだ子ども。長くやっていれば飽きるでしょうし、。勝つことを求められ続ければ、その競技がいやになってしまうかもしれない。何より、過酷な練習が子どもたちの身体に大きなダメージを与えていることは、整形外科で私の目撃した光景が証明しています。加熱する中学の部活動は、優れた人材を育てるというよりむしろ、精神的・物理的に潰しているのではないかとさえ思っててしまいます。
ワールドカップサッカーの日本代表チームは、自分たちの力を発揮することなく、ドイツの舞台を去りました。プロ意識の欠如。個の弱さ。様々なことがいわれています。しかし私にはピッチに立った日本の選手たちが、盛りの年齢であるにも関わらず、すでに疲れ果てているようにみえました。あまりにも早く、一つの競技に特化して、エリートたるべき訓練が課されることの無理が、端的にあらわれた敗北であったと私は思いました。
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